虫歯や歯周病などで歯を失ってしまった場合、従来は入れ歯やブリッジといった治療法がとられていましたが
これらの治療法には、残っている健康な歯に負担をかける、という問題点がありました。
特に入れ歯は、慣れるのに時間がかかる、見栄えや使用感が悪い‥など、なかなか満足のいく結果にならないことも多いのです。
インプラント治療は、
- 1. 歯を失った部分の顎の骨に「インプラント体」というものを埋めこみ
- 2. 数ヶ月かけて周囲の骨組織と結合させた後
- 3.その上に人工の歯を装着し、ものを噛む機能を回復させる
という治療です。
この方法は周囲の歯にほとんど負担をかけずに、天然の歯とほとんど同じ感覚でものを噛むことができ、見た目にも自然な外観や表情を得ることができます。
当院では手術が1回で済む1ピース1回法インプラントと
手術が2回必要な2ピース2回法インプラントを症例に応じて使用しております。
1回法インプラントの例(写真クリックで拡大します)
患者様の日常のケアの状況や生活習慣、身体状況により長持ちの度合いは変わりますが、 通常の食事をしてしっかり医師の指導に沿ったブラッシングを行っている方であれば、10年位は確実に持ちます。
インプラントを長持ちさせるためには、日常の患者様ご自身のケアに加え、
噛み締め癖や硬いものを噛む癖などで、余計な負荷をインプラントにかけないように注意することも大切です。
歯周病の進行や喫煙者、糖尿病罹患などはインプラントの残存率を下げる原因となります。
インプラントも他の健康な歯と同じように大切にしましょう。
定期的に検診を受け、インプラント周囲の炎症の有無、噛み合わせチェックなどのこまめなケアをしていけば、長く快適な状態を保つことができます。
- 検査・診断
- 断層撮影機能付きパノラマエックス線撮影装置による画像診断によって、骨の幅と高さそして骨質を診断します。症例によってはCTの撮影をお願いすることもあります。また、顎の模型を使ってかみ合わせの診断をし、適正な場所にどのようなインプラントを埋入するか決定します。
- 治療計画の立案・治療説明
- 検査診断の結果と手術方法・費用・術後の注意事項などをくわしくご説明したうえで、ご希望の手術日を決定します。
- インプラント埋入手術(1次手術)
- 術前の説明、麻酔の後インプラントの埋入手術を行います。術後はエックス線撮影でインプラントの埋入方向と深さをチェックし、術後の不快事項がないことを確認します。術中は痛みはありませんし、術後はすぐに帰宅することができます。また、術後は痛みが無いか、痛み止めを1~2回飲む程度で痛みが止まるかたがほとんどです。
- 治癒期間(免荷期間)
- 下顎ではインプラントをいれて約3ヶ月、上顎では4~6ヶ月間インプラントが骨と結合する期間をおきます。
この間、インプラントに過度な力が加わらないよう注意します。 - 2次手術
- 2回法インプラントの場合、アバットメント(土台)をつけるための手術を行います。1回目の手術に比べごく短時間ですみます。1回法インプラントの場合は必要ありません。
- 上部構造装着
- 2次手術終了後、歯肉の治癒を待って最終印象(型取り)し、上部構造(被せ物)を作製しインプラントに装着します。
- メンテナンス
- はじめは1~3ヶ月に1度、その後は半年毎にインプラントのチェックを行います。インプラントの周りの汚れや、歯肉と骨の炎症がないか、かみ合わせに問題がないか等をチェックします。同時にインプラントのまわりをていねいにクリーニングして、その健康を維持します。
- 1歯欠損症例
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欠損部の両隣の歯に負担をかけずに治療することができます。
症例1…前歯部1歯欠損(写真クリックで拡大します)
症例2…前歯部1歯欠損(写真クリックで拡大します)
症例3…臼歯部1歯欠損(写真クリックで拡大します)
- 上顎多数歯欠損症例
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術前は上顎の大部分を覆う入れ歯を使用していましたが、固定性のインプラントブリッジにより、審美性を回復するとともに入れ歯による違和感からも解放されました。
詳細事例(写真クリックで拡大します)
- 下顎臼歯部欠損症例
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術前は下の前歯の裏側に金属のバーを通す設計の入れ歯を装着していたため、違和感・発音障害がありましたがインプラントにより問題が解決できました。同時に上顎前歯もセラミックにより審美性を回復しました。
詳細事例(写真クリックで拡大します)
- 上下顎多数歯欠損症例
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上顎前歯部および下顎臼歯部にインプラントを稙立しました。
詳細事例(写真クリックで拡大します)
- 抜歯即時埋入症例
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歯根が破折していたため抜歯し、その後すぐにインプラントを埋入したため、治療期間を短縮することができました。
詳細事例(写真クリックで拡大します)
- フラップレス埋入症例
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歯肉の状態や骨の形態が良ければ、歯肉を切開剥離することなく、インプラントを埋入することができます。術後の出血や腫れが少なく、傷口の治りも早いです。
詳細事例(写真クリックで拡大します)
- 永久歯先天欠損症例
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生まれつき永久歯が無い部位にインプラントを埋入した症例。
詳細事例(写真クリックで拡大します)
当院ではインプラント治療の前に、口腔内の炎症や重度の虫歯・歯周病を治療し、口腔内の環境を整えたのちにインプラント手術を行っております。これらの治療は基本的に保険診療で行っておりますが、インプラント治療に関しては保険がきかないため自費診療となります。顎骨の状態や手術方法によって費用は大きく変わります。
まずは医師の診断を受けて、かかる費用の目安をご相談ください。